【名盤紹介】『De Mysteriis Dom Sathanas / Mayhem』ブラックメタル史に名を刻む、金字塔的大傑作

De Mysteriis Dom Sathanas
アーティスト：Mayhem
ジャンル：ブラックメタル
1994年

ノルウェー出身のブラックメタルバンド、メイヘムのデビューアルバム。

メイヘムは初期ブラックメタルシーンにおいて中核的な存在であり、ブラックメタルというジャンルの一つのスタイルを確立したという点において、非常に重要なバンドのひとつです。

その音楽性は、まさに悪魔の音楽とでも形容するのがしっくりくるようなもので、ユーロニモスによる冷酷かつ狂気的なギターリフ、カウント・グリシュナックの闇の奥へと引きずり込むようなベース、ヘルハマーの超絶ドラム、そして、アッティラ・シハーの邪悪かつ荘厳な呪詛ヴォーカルにより創り出されるその世界観は、唯一無二です。特にタイトル曲でもある（8）「De Mysteriis Dom Sathanas」。聴き手を呪い殺さんとでもするかのようなオペラ的な呪詛ヴォーカルを始めとし、全ての要素が恐怖のどん底に突き落としてくる様は、それだけでブラックメタルのすべてを物語っています。

ブラックメタル・インナーサークルや自殺、殺人事件など、センセーショナルな話題が取り沙汰される事の多い彼らですが、そういった面を抜きにしても、その音楽を聴けばブラックメタルの世界に飲み込まれる事は間違いないでしょう。

邪悪の教祖による教典的一枚。是非とも一度聴いてみて下さい。