【名盤紹介】Keeper Of The Seven Keys Part I / Helloween

Keeper Of The Seven Keys - Part I
(守護神伝 -第一章-)
アーティスト:Helloween
ジャンル:パワーメタル
1987年
【収録曲】
- Initiation
- I’m Alive
- A Little Time
- Twilight Of The Gods
- A Tale That Wasn’t Right
- Future World
- Halloween
- Follow The Sign
ドイツ出身のヘヴィメタルバンド、ハロウィンの2ndアルバム。
次作「Keeper Of The Seven Keys – Part II(邦題:守護神伝 -第二章-)」と共にヘヴィメタル界の伝説的名盤として語られる本作。よくハロウィンの最高傑作として挙げられるのは次作ですが、本作ももちろん引けを取ることのない大名盤です。”第二章”ではマイケル・キスク(Vo)やマイケル・ヴァイカート(G)も積極的に作曲に参加しており、アルバムを通してバリエーション豊富かつ超高品質の楽曲陣で固められたほぼ隙のない傑作となりますが、敢えて難を上げるとすれば”まとまりのなさ”と言えます。その点本作ではカイ・ハンセン(G)がメインで作曲を行っており、アルバム全体に”まとまり”があります。アルバム全体での芸術性、物語性という点では圧倒的に”第一章”が勝るでしょう。
インスト曲の(1)「Initiation」からキラーチューン(2)「I’m Alive」への流れは完璧で、ガッツポーズ不可避。ロック色が強くマイケル・キスクの伸びやかなハイトーンヴォイスが気持ちいい(3)「A Little Time」からのメロディアスに疾走するスピードメタル(4)「Twilight Of The Gods」、そしてまるで演歌のような泣きのバラード(5)「A Tale That Wasn’t Right」。ラストスパートは前向きでキャッチーでありながらもどこか哀愁漂う名曲(6)「Future World」で疾走し、そして13分を超える長尺でありながらそんなことは全く感じさせず、構成力と練られたギターソロ、キスクのヴォーカルが光る(7)「Halloween」という超大作でクライマックスを迎えます。ラストは”第二章”への架橋となる曲、(8)「Follow The Sign」。守護神伝は続いていく・・・
パッと一聴した時のインパクトとしてはやはり次作に劣ってしまい、地味な印象も受けがちな本作ですが、練られた構成とカイ・ハンセンの優れた作曲力には目を見張るものがあり、その芸術性には圧倒されます。聴き込むほど魅了されていく綿密な作りは玄人好みで、深いファンであるほど”第一章”の方が好きだという声も多い本作。是非とも”第一章””第二章”共にその魅力を深くまで味わってみて下さい。
YouTubeで聴く↓ (6)Future World (7)Halloween
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