【名盤紹介】『Sacrament / Lamb Of God』ヘヴィかつグルーヴィな凶暴な音楽性に、絶妙なキャッチーさが加わった力作
Sacrament
アーティスト:Lamb Of God
ジャンル:メタルコア
グルーヴメタル
2006年
【収録曲】
- Walk With Me In Hell
- Again We Rise
- Redneck
- Pathetic
- Foot To The Throat
- Descending
- Blacken The Cursed Sun
- Forgotten (Lost Angels)
- Requiem
- More Time To Kill
- Beating On Death’s Door
アメリカ出身のヘヴィメタル・バンド、ラム・オブ・ゴッドの4thアルバム。発売1週目に65,000枚以上を売り上げ、ビルボードチャートの8位にランクインするなど、その人気を示した代表作です。
彼らの音楽性としては、ギターリフを基調とした力強いサウンドが特徴で、ヘヴィメタルとハードコア・パンクの双方から影響を受けたメタルコアと呼ばれる音楽性を有しています。また、パンテラを想起させるような非常に重々しいグルーヴも彼らの特徴で、グルーヴメタル勢の一角としても数えられます。
本作においても、アグレッシブかつヘヴィ、そして最高のグルーヴを引き出すクリス・アドラーのドラムを筆頭にした楽器隊と、ランディー・ブライによる人間離れした凶暴なヴォーカルが相まった、非常に攻撃的なサウンドを放ちながらも、前作までと比べてメロディを強調した作風で、キャッチーさが大幅に加わりました。特に、2007年のグラミー賞でベスト・メタル・パフォーマンス部門にノミネートされた(3)「Redneck」に顕著に表れており、その独特のリフワークとメロディのキャッチーさが癖になります。
メジャーシーンを意識したキャッチーな作風は、バンドの初期から支持していたファンからはしばしば批判的な意見も現れますが、決して大人しくなりすぎてしまったという印象ではなく、ヘヴィかつブルータルなサウンドは十分に健在です。ソングライティング、リフ構成、ドラミングなどどこをとっても一級品で、加わったキャッチーさからはいい意味でのメジャー感も感じられ、バンドとしての大きな成長が伺えます。曲のバリエーションが少なくなりがちな音楽性でありながら、これだけ聴きどころ満載な作品を作り上げるところには貫禄さえ感じます。
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