【名盤紹介】『Queen II / Queen』クイーン初の壮絶なるコンセプト・アルバム
Queen II
アーティスト:Queen
ジャンル:ハードロック
プログレッシブ・ロック
1974年
【収録曲】
- Procession
- Father To Son
- White Queen (As It Began)
- Some Day One Day
- The Loser In The End
- Ogre Battle
- The Fairy Feller’s Master-Stroke
- Nevermore
- The March Of The Black Queen
- Funny How Love Is
- Seven Seas Of Rhye
イングランド出身のロックバンド、クイーンの2ndアルバム。
シングル曲「Seven Seas Of Rhye(輝ける7つの海)」のヒットもあり、アルバムは全英5位まで上がるヒット作になり、このアルバムをきっかけに本格的なブレイクにつながるようになりました。
リリース当時、レコードのA面を「サイドホワイト」とし、ブライアン・メイの楽曲を中心に収録。B面を「サイドブラック」とし、フレディ・マーキュリーの楽曲のみを収録。これは、方面ずつのトータル性や「白と黒」が対になったコンセプトを1枚のアルバムとして押し出すという、彼らの初のコンセプト・アルバムとなりました。CD化に際しては、サイドブラックの一曲目である(6)「Ogre Battle」の冒頭に長めの空白を挿入することでコンセプト要素を残しています。
デビュー作「Queen(戦慄の王女)」では、先輩ハードロック・バンドたちの影響を色濃く感じさせるものでしたが、本作において”クイーン”としてのサウンドを完全にものにしたといった印象。「サイドホワイト」での繊細かつ美しい楽曲は、聴き込むほどに色鮮やかに広がり、その情景に心奪われます。そして、劇的で目まぐるしい展開と、凄まじい演奏、フレディの壮絶なる才能が爆発した「サイドブラック」。二作目にしてとんでもない名盤を誕生させてしまいました。
コンセプト・アルバムとしてとてつもない完成度を誇り、特にサイドブラックは6曲で一つの作品として完璧なものとなっています。ガンズ・アンド・ローゼズのアクセル・ローズが、「オレが死んだら『Queen II』を棺に入れてくれ」と述べたという逸話まで残る本作。クイーンとしてはもちろん、ブリティッシュ・ハードロックを語る上で外すことのできない、文句なしの名盤でしょう。
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