【名盤紹介】『Legion / Deicide』切れ味鋭いリフの応酬で畳みかける、ディーサイド史上最も凶暴で攻撃的なサウンド

Legion
アーティスト:Deicide
ジャンル:デスメタル
1992年
【収録曲】
- Satan Spawn, the Caco-Daemon
- Dead but Dreaming
- Repent to Die
- Trifixion
- Behead the Prophet (No Lord Shall Live)
- Holy Deception
- In Hell I Burn
- Revocate the Agitator
アメリカ、フロリダ州出身のデスメタル・バンド、ディーサイドの2ndアルバム。
バンド名の意味は「神を殺す事」(ラテン語の「神(Deus)」と「殺害(Cide)」の合成語が由来)。アンチクライストや悪魔崇拝を掲げ、歌詞も冒涜的なものばかりである点はブラックメタルとも共通するが、音楽性は真正のデスメタルであり、主にスレイヤーなどのスラッシュメタルから影響を受けているディーサイド。デス、モービッド・エンジェル、オビチュアリーらのフロリダ勢、カンニバル・コープス、サフォケイション、マルヴォレント・クリエイションらニューヨーク勢と共に、1990年代初頭のアメリカデスメタルシーンの発展を支え、世界中のデスメタルバンドに影響を与えました。
本作「Legion」においては、まだまだ粗削り感はありながらも、緩急を織り交ぜた曲展開、バランスの取れたリズム隊とリフのコンビネーション、そしてプロダクションの改善からくるサウンドの向上によってもたらされるダイナミズムは、前作を大きく上回ります。スラッシュメタル勢からの影響を色濃く感じさせるスラッシーなリフの応酬と、切れ味鋭いソリッドなサウンドの相性は抜群で、鋭利な刃の嵐を浴びせられるかのような迫力は圧巻です。
全8曲で30分にも満たない構成ながらも、濃密な音の嵐に物足りなさなど皆無。グレン・ベントンの真性悪魔崇拝者らしい冒涜的な歌詞と相まって暴虐の限りを尽くす音楽性。是非とも体感してください。
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