【名盤紹介】『Issues / Korn』メロディ重視になりつつも、凶悪にうねる重低音が作り出す狂気的な世界観
Issues
アーティスト:Korn
ジャンル:ニューメタル
オルタナティブメタル
1999年
【収録曲】
- Dead
- Falling Away From Me
- Trash
- 4 U
- Beg For Me
- Make Me Bad
- It’s Gonna Go Away
- Wake Up
- Am I Going Crazy
- Hey Daddy
- Somebody Someone
- No Way
- Let’s Get This Party Started
- Wish You Could Be Me
- Counting
- Dirty
アメリカ出身のニューメタルバンド、コーンの4thアルバム。
前作「Follow The Leader」においてかなり聴きやすい作風になっていた彼らですが、本作では更にメロディ重視にシフトし、ジョナサンの泣き叫ぶようなヴォーカルスタイルも大きく減少しました。とは言え、決してポップな路線に突き進んだわけではなく、重低音を前面に出したサウンドでゴシックかつダークな作風により、1stアルバム「Korn」とは違ったアプローチで狂気的な世界観を作り出しています。
(1)「Dead」で鳴り響くジョナサンのバグパイプによって幻惑の世界に誘われたかと思うと、不穏なイントロから始まり凶悪な重低音がうねる(2)「Falling Away From Me」へと続きます。あまりにもヘヴィでダークなサウンドと絶望的なまでに陰鬱なメロディ、そして感情を纏って迫りくるジョナサンのヴォーカルが作り出す世界観はどこまでも暗く救いがなく、かえって美しくすら感じさせます。まさに彼らにしか表現できない音であり、アルバムを象徴する一曲でしょう。
その他では(3)「Trash」、(5)「Beg For Me」、(6)「Make Me Bad」などが人気曲ですが、できれば全曲通して聴いて欲しいのが本作。頻繁に入るSE的な短い楽曲も含めてこのアルバムの世界観を作り出しており、混沌に満ちた妖しげな雰囲気と心に突き刺さる魂の叫びで締めくくるラストの(19)「Dirty」までひっくるめての完成度は是非とも体感して欲しいです。
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