【名盤紹介】Rise Of The Tyrant / Arch Enemy
Rise Of The Tyrant
アーティスト:Arch Enemy
ジャンル:メロディックデスメタル
2007年
【収録曲】
- Blood On Your Hands
- The Last Enemy
- I Will Live Again
- In This Shallow Grave
- Revolution Begins
- Rise Of The Tyrant
- The Day You Died
- Intermezzo Liberté
- Night Falls Fast
- The Great Darkness
- Vultures
スウェーデン出身、メロデス界の最重要バンドのひとつ、アーチエネミーの7thアルバム。女性ヴォーカルのアンジェラ・ゴソウ期のアルバムです。アメリカでは8,900枚を売り上げ、Billboard 200において前作「Doomsday Machine」に続いて過去最高の84位を記録しました。一時バンドを離れていたクリストファー・アモット(G)も本作では復帰しています。
初期のアーチエネミーから感じられるドロドロとした陰鬱さとは対照的に、比較的カラッとした音色が特徴的で、その破壊的なサウンドの割には聴きやすさも兼ね備えています。スラッシュメタル顔負けの圧倒的なアグレッションで終始攻め立てながらも、アモット兄弟の奏でる美しすぎるほどのメロディには幾度となくハッとさせられます。
冒頭、緊張感漂うサイレンの音から始まる(1)「Blood On Your Hands」では、凄まじい破壊力を持った綿密なるリフの応酬と、流麗なるメロディアスフレーズが織り成す究極のギターワークが炸裂します。一曲目に相応しい最高に衝撃的なキラーチューンです。
以降も、圧倒的な突進力と哀愁漂い心震わす情緒的メロディの対比が素晴らしいく、クラシカルなギターソロの美しさに鳥肌を禁じ得ない(2)「The Last Enemy」。あの有名なジブリ映画「火垂るの墓」から影響を受けて制作したと言われ、あまりにもエモーショナルなメロディに感動させられる(7)「The Day You Died」。ラストを締めくくる疾走曲であり、緊張感を漂わせながら突き進むリフとヒステリックなヴォーカル、そして爽快なギターソロが最高に美しい(11)「Vultures」まで、最強の楽曲陣で隙がありません。
圧倒的な突進力を持ったリフとアンジェラの凄まじいデスヴォイスで終始まくし立てながらも、アモット兄弟の最高に美しく情緒的なメロディとドラマティックな展開。攻撃性と美しさを兼ね備え、聴けば一瞬で引き込まれる、初心者にもおすすめしたい名盤です。
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