【名盤紹介】South Of Heaven / Slayer
South Of Heaven
アーティスト:Slayer
ジャンル:スラッシュメタル
1988年
【収録曲】
- South Of Heaven
- Silent Scream
- Live Undead
- Behind The Crooked Cross
- Mandatory Sucide
- Ghosts Of War
- Read Between The Lies
- Cleanse The Soul
- Dissident Aggressor
- Spill The Blood
BIG4の一角、スレイヤーの4thアルバム。
スレイヤーと言えば前作、「Reign In Blood」でスラッシュメタル界の金字塔を打ち立てたわけですが、今作ではより彼らの、”邪悪さ”という部分が前面に押し出されています。
前作でスラッシュメタルの醍醐味であるスピードと暴虐性を極めてしまい、当人達ですらそれを超える事ができないと思い至り、敢えてスピードを落として制作したアルバムというのが今作。
当時「Reign In Blood」の延長線上的な音楽性を求めていたファンからは不評だった上に、ギターのケリー・キング当人ですら「最も活気の無いアルバムだ」と評するほどの問題作とも言われていますが、決してつまらない作品などではなく、スピードを落とした事によりむしろ彼らのソングライティングの巧さを直に感じ取ることができます。
アルバム冒頭、(1)「South Of Heaven」のイントロを聴いた瞬間から彼らのセンスに唸らされ、その世界観に引き込まれる事は必至。スレイヤーは速さだけではない、という事はしょっぱなから痛感させられます。
また、(2)「Silent Scream」や(6)「Ghosts Of War」の様な疾走曲もしっかり収録されており、ミディアム、スローテンポのおどろ恐ろしい楽曲陣に挟まれていることでメリハリがつき、その存在感がより鮮明になっている事も高得点です。
スレイヤーの本質である邪悪さや狂気性を色濃く感じる事の出来る傑作。是非とも聴いてみて下さい。
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